前回の歴史クイズ(復習)→第3章Lesson1
私たちがふだん使っている漢字や数字、小学校からずーっと学んできた計算の方法、そして毎日見ているカレンダー、じつはこれらの誕生は、この紀元前三千年ごろと言われるエジプト文明を含め、世界の4カ所の大河文明から始まってきました。ここでは、エジプトの絵文字(象形文字)、そして太陽暦について学んでいきましょう!
【第3章Lesson2】中学歴史要点クイズ問題スタートです!
目次
土地を測る技術や数学が発達し、太陽暦が作られた
( )のことばを答えてみよう!
- 土地を測る技術です。
- 地球が太陽の周りを回る動きで作られた暦です。私たちも使っているカレンダーです。
❶ 測地術
測地術は、ナイル川の氾濫で運ばれてきた土がひろがっている土地を測り、収穫量を予想するために発展した技術です。
土地の広さと水量、必要な堤防の高さなどを正確に測る必要があり、測地術や測量術の技術が発達しました。これは、ギリシャの幾何学(きかがく)の基となっていきます。
❷ 太陽暦
エジプトでは太陽神ラーを崇拝し、それまでの月の満ち欠けを基本とした暦から、太陽の動きをもとにした暦を作り採用しました。
太陽暦では、地球が太陽の周りを1周する365日を1年とし、1年を12ヶ月とします。のちに誕生するローマ社会は、それまでのオリエントの文明やギリシャ文明を吸収して、実用的に役立てていきました。
太陽暦も、ローマ社会の版図を確立したユリウス・カエサル(英語名ジュリアス・シーザー)がユリウス暦として採用し、キリスト教の広がりとともに、補正を加えたグレゴリオ暦として、やがてヨーロッパ・アメリカはじめ、今日の世界で広く使われる暦となっていきました。
今でも、6月を英語でJulyと言いますね。これはジュリアス・シーザーの名前からつけたものです。
エジプト神話の太陽神ラー(出典:Wikipedia)
エジプト文明の謎が書かれてある絵文字は何に書かれた?
これらを( ③ )文明といいます。
( )のことばを答えてみよう!
- ものの形に象(かたど)って、作られた文字です。
- 紙、英語でpaperの語源となった◯◯◯◯です。
- ナイル川の恵みをうけて豊かな農地が広がり、太陽暦、象形文字、測地術を発達させ、巨大なピラミッドが建造される王国がつくりあげた文明です。
❶ 象形文字
絵文字は、ものそのものを描きますが、象形文字はそれらを組み合わせて意味のある語句を作っていくことができます。
絵文字のさらに発展したものが象形文字だ、といえますが、ここでは、絵文字と象形文字とは同じ意味であると考えておきましょう。
エジプトでは、碑文(ひぶん)や王の墓にある墓室や、死者を入れる石棺(せっかん)に象形文字が刻まれています。これを神聖文字(ヒエログリフ)と言います。
古代エジプトの墓碑に刻まれたヒエログリフ(出典:Wikipedia)
❷ パピルス
数mの高さのパピルス草を刈り、何日も水に浸して柔らかくし、手作業で叩いて平にして乾燥させると細菌の繁殖で一枚の用紙になっていく、という手間のかかる高級な用紙で、一般にはなかなか手に入らないものでした。
英語のpaper(ペーパー)の語源です。日本の和紙は、長く強い繊維を生かした素晴らしいもので、繊維を砕いてしまうパピルスとは異なりますが、これも調べてみると興味深いですよ。
パピルスの巻物に書かれたエジプトの死者の書(出典:Wikipedia)
絵文字・象形文字のヒエログリフで何が書いてあったんだろう?「死者の書」から調べてみよう
エジプトでは、碑文(ひぶん)や王の墓にある墓室や、死者を入れる石棺(せっかん)に象形文字が刻まれています。このエジプトの象形文字をヒエログリフ(神聖文字)と言います。
19世紀、フランスのシャンポリオンがロゼッタ・ストーンを解読し、読めるようになりました。これは18世紀末にナポレオンが発見した石碑で、エジプトの神聖文字・民用文字、そして、ギリシア文字で同じ内容の文章が書かれているものです。
「死者の書」には死後の霊魂が肉体を離れて楽園に行く道筋が、絵や象形文字のヒエログリフで、パピルスなどに書かれてあります。
死者の書の一例(出典:Wikipedia)
エジプトの宗教は太陽神ラーを中心とする多神教で、霊魂の不滅と死後の世界を信じて、国王の死体は、内臓を取り出して防腐処理をし、香油を塗り、亜麻布でまいてミイラにして、柩(ひつぎ)に安置しました。
次回の歴史クイズ→第3章Lesson3
※順番に読み進めると知識が深まります。
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